スマートフォンが普及し、Webは必要な広告方法の1つとなっています。Webの内容によって、売り上げが左右することからWebのアクセス数またはコンバージョン率に大きく左右されます。
Webはただ開設すればいいのではなく、定期的にWeb解析をすることが求められます。またWeb解析をする専門家であるウェブ解析士といった仕事もあるほどです。
Web解析が重要な理由、またウェブ解析士の仕事内容を説明していきます。
※当サイトに掲載している情報は令和4年4月時点のものとなります。予めご了承ください。
Web解析とは
Web解析とは、Webページを訪問したユーザーの行動を分析することにより、売り上げを上げるなどの施策をすることをいいます。Webページを制作しただけで結果がでることはなく、Web解析を繰り返すことによってWebページを改善していくことが大切です。
顧客のニーズやトレンドは常に変化するため、それらにあったWebにすることが大切です。
Web解析が必要な場合
以下のような場合はWeb解析が必要であるといえます。
- Webサイトを長期間運営しているのに、成果につながっていない
- Webサイトのリニューアルを考えている
- アクセス数は多いのに、売り上げにつながらない
Web解析はまずWebサイトの現状を把握することができます。成果につながっていない場合やリニューアルを考える場合は、現状を把握しなければ進めることができません。
またPV数やアクセス数だけ把握している場合がありますが、それだけでは効果がありません。Webサイトはさまざまなページがあり、よくアクセスしているページと人気のないページがあります。
それらを把握することで、Webサイトを改善していくことが大切です。Webサイトを作ったときに考えている内容と結果が違う場合が多く、新たな発見をすることがあります。
例えば想定していたターゲットと違う層が商品を購入している場合があります。もしその事実がアクセス解析によりわかった場合は、Webサイトの内容やサービス内容を改善していく必要があります。
Web解析の魅力はこのようなデータをすべて可視化できるので、Webサイトの効果を見直すことができる点です。分析をして改善するといった流れを何度も繰り返すことで、ユーザーのニーズにあったWebサイトにすることができ、コンバージョン率があがります。
Web解析でわかる内容
Web解析では、ユーザーの行動データ、属性データ、閲覧している環境データがわかります。
行動データとは、初めてWebページを訪問したのかリピーターなのか、検索ワードは何でどのページをよく見ているのかなどユーザーの行動を把握することができます。
次に属性データですが、閲覧している人の年齢や住んでいる地域、性別などがあげられます。この属性データを見ることで、ターゲットがあっているかどうかを把握できます。例えば若い女性向けに作ったサービスでも、閲覧している人は40代の男性であったなどよくある話なのです。
環境データは、パソコンとスマートフォンのどちらから見ているのか、ブラウザは何を使っているのかなどのデータです。
これらのデータを集めることにより、現在の状況を把握することでき改善しやすくなります。行動データではユーザーのニーズのあるページや内容がわかります。属性データでは、ターゲットの見直しが必要な場合もあります。
またこれらのデータは時期によっても異なります。ユーザーのニーズは常に変化をするため、Web解析は定期的に行うことが重要です。特にWebを閲覧する人は、最新の情報を求めていることを理解する必要があります。
逆に言えばユーザーのニーズにあった商品やサービスを常に提供することができれば、安定した利益につながります。
Web解析をする方法とは
Web解析をする方法としては、以下のような内容が挙げられます。
- アクセス解析
- マクロ解析
- ヒートマップ分析
- 過去のデータと比較
アクセス解析
Web解析をするためには、まずアクセス解析が必要になります。アクセス解析とは、どのような人(性別、年齢、住所など)がWebページを訪問して、どのページが最も人気があって、どれだけ問い合わせや売り上げにつながったといったデータのことをいいます。
これらの数値はGoogleAnalyticsなどのツールを使うと、具体的に把握することができます。
アクセス解析をすることで、Webサイトの現状の効果の確認、モニタリングが可能です。分析レポートは企業全体で共有することができるため、Webサイトの効果を従業員全員が理解するためのツールとなります。
マクロ解析
アクセス解析はユーザーの行動がわかる数値を出すことができます。しかし数値だけでは、Webページを閲覧している目的や、webサイトの目的達成につなげることができません。
そこでマクロ解析をすることで、アクセス分析のデータを活かしてマーケットの選定、また今後の戦略の立案をすることができます。
ヒートマップ分析
ヒートマップ分析では、アクセス解析では分析できないようなユーザーの動きを知ることができます。ユーザーがWebページのどの部分で離脱をしたのか、どの部分をクリックしているのかなど色分けすることでユーザーの動きを可視化することができます。
ヒートマップ分析はユーザーの動きを把握することにより、Webページからの離脱を防ぐ効果があります
過去のデータと比較
Web解析は現在のデータを分析するだけではありません。過去のデータと比較することができます。例えば施策を実施した場合、施策する前と施策したあとを比較することで効果測定をすることができます。
過去のデータを比較することで、Webサイトの効果を理解することができ改善しやすくなります。
なぜWeb解析が重要なのか
WebサイトやECサイトなどを導入している企業は多くあります。しかしWebサイトやECサイトは導入しているだけでは結果につながることはありません。導入するだけでなく、運営することが重要であり、その中で必要不可欠なのがWebページの分析をすることです。
さまざまなアクセス解析ツールがありますが、内容がわからない、どのように活かせばよいのかわからない状況で、Webサイトを放置している企業が多いのが現状です。
Webの内容によって、アクセス数、またコンバージョン率(売り上げや会員登録などそれぞれ企業がゴールに設定している数値に対する割合)に大きな影響があります。そのために定期的にWebを解析するのが重要になります。
Webサイトを見る人の多くは、最新の情報を求めています。そのため常に新しい情報を提供する必要があります。
ただ新しい情報を表示すればいいわけではなく、ユーザーのニーズにあっていることが大切です。そのためにもWebサイトを見ている人の行動やアクセス数、アクセスした人が購入までしているか、どのような人がWebサイトを見ているかなどを常に分析することが求められます。
Web解析をすることで、新たなターゲットが見つかる、ユーザーのニーズがわかるなどのメリットがあり商品やサービスを改善することが可能です。つまりWeb解析をすることは、企業の成長につながります。
ウェブ解析士とは
Web解析にはウェブ解析士とよばれる専門の資格があります。ただウェブの解析をするわけではなく、ウェブからさまざまなデータを把握して、最大限に活用することにより業務成果につなげることができます。
ウェブマーケティングが近年利益を出すために重要な要素となっているのですが、ウェブ解析はウェブマーケティングをするうえで重要なスキルの1つです。ウェブ解析士はウェブ解析をするだけでなく、ウェブマーケティングの知識も求められます。
ウェブ解析士のレベル
ウェブ解析士には以下の3つのレベルがあります。
- ウェブ解析士
- 上級ウェブ解析士
- ウェブ解析士マスター
ウェブ解析士
検索ワードやページビューなどのアクセス解析を主に活用してウェブ解析をするほか、デジタルマーケティングの知識を身につけます。最終的なウェブ解析士のゴールは、デジタルマーケティングを通して効率的に事業を成功させることです。
ウェブ解析をすることでアクセス数、閲覧者の動きなどの重要なデータを把握し、マーケティング解析を行います。いきなり試験を受講することもできますし、ウェブ解析士認定講座を受講してから試験を受けることもできます。
試験は60分60問の4択問題であり、試験終了後に合否がすぐにわかります。合格したあとは2週間以内に認定レポートを作成します。この認定レポートはポートフォリオとして利用できるので、就職活動や転職活動をしている人にとって有利になります。
上級ウェブ解析士
ウェブ解析をすることにより、戦略立案など実践的なコンサルティングを行います。データを正しく読み取るだけでなく、提案スキルが上級ウェブ解析士には求められます。
上級ウェブ解析士に求められるスキルは以下の4点です。
- 事業分析とペルソナ・カスタマージャーニーマップの作成方法(クライアントや自社の事業理解とカスタマー理解)
- KPI(重要業績評価指標)の設定とウェブマーケティング計画の設計・立案(事業目的に対して適切な計画)
- 時系列分析のセオリー、ウェブ解析の基準値、業務設計(業務効率化による事業収益化促進)
- 分析結果のコメント・アドバイス方法(課題抽出と改善策、事業成果に繋げる提案ポイント)
上級ウェブ解析士になるためには、まずウェブ解析士の資格を持っている必要があります。さらに講座を受講し、課題やレポートを提出します。
課題やレポートの内容は以下のようになっています。
事前課題
- 外部環境分析課題
1. 5 Forces分析
- 内部環境分析課題
2. クロスSWOT分析
- ユーザー分析課題
3. NPSⓇ(Net Promoter Score)
4. ペルソナ
5. カスタマージャーニーマップ
- ロジックツリー課題
6. ロジックツリー(売上20%UP)
中間課題
- ウェブマーケティング計画書
- KPI設定シート
- 解析設計指示書
修了レポート
- 事業分析(事前課題)(4P)
- 3ヶ月全体レポート(1P)
- KPI設定シート(中間課題)(1P)
- カスタマー別定義月間推移レポート(1P)
- ロジックツリー(事前課題)(1P)
- 改善施策提案(1P)
- 解析設計提案(1P)
- マーケティング解析によるデータ分析(1P~)
- アクセス解析によるデータ分析(2P~)
ウェブ解析士マスター
ウェブ解析士マスターは最上位資格でありウェブ解析士を育成することがでます。また企業研修などで講師をすることもあります。ウェブ解析士マスターとして認定されるのは、ウェブ解析士の10%にも満たない数値となっており、特に認められた存在です。
ウェブ解析士マスターになるためには、150時間以上のレポート課題が求められています。
ウェブ解析士に必要な費用とは
ウェブ解析士には以下の3種類のレベルがあり、それぞれ費用が異なります。
- ウェブ解析士
- 上級ウェブ解析士
- ウェブ解析士マスター
ウェブ解析士に必要な費用
ウェブ解析士に必要な費用は、認定講座を受講する場合としない場合で以下のように異なります。
認定講座受講の場合
認定講座を受講する場合は、公式テキスト、試験費用の他に講座費用が11,000円(税込)必要です。合計では、公式テキストが4,400円(税込)、試験費用が17,600円(税込)とあわせて合計33,000円(税込)になります。
公式テキスト | 4,400円(税込) |
講座費用 | 11,000円(税込) |
試験費用(認定費用込) | 17,600円(税込) |
合計 | 33,000円(税込) |
認定講座を受講しない場合
認定講座を受講しない場合は、公式テキストが4,400円(税込)、試験費用が17,600円(税込)となるため合計22,000円(税込)となります。
公式テキスト | 4,400円(税込) |
試験費用(認定費用込) | 17,600円(税込) |
合計 | 22,000円(税込) |
上級ウェブ解析士に必要な費用とは
上級ウェブ解析士になるためには、ウェブ解析士の資格を持った人が講座を受講し、課題やレポートの提出が必要になります。
講座受講費用 | 88,000円 |
事前課題・中間課題 | 11,000円(税込) |
修了レポート | 11,000円(税込) |
ウェブ解析士マスター受講料とは
ウェブ解析士マスターになるためには、以下の費用が必要になります。受講条件は上級ウェブ解析士認定者かつ、正会員もしくは法人会員です。
マクロ解析レポートコース | 110,000円(税込) |
ミクロ解析レポートコース | 110,000円(税込) |
講師養成コース | 220,000円(税込) |
ウェブ解析士を活用する手法
ウェブ解析士は受講者が就活に活かすことも、企業側が人材育成に活用することもできます。
- 就活に活かすことができる
- 企業研修に活かすことができる
就活に活かすことができる
ウェブ解析の知識以外にも、上級ウェブ解析士ではアクセス解析ツールを使ってレポートを提出する必要があります。そのためポートフォリオを作ることができるため、面接官に能力が伝わります。
さらにウェブ解析士として認定されたあとは、ウェブ解析士名簿に載り実務実績を公表すると証明書を受け取ることができます。
企業研修に活かすことができる
現在では多くの人がウェブに関わります。しかし知識を統一していないと、業務に支障がでる可能性があります。ウェブ解析の知識を身に着けることで、ウェブを使った施策の意思決定や効果測定などスムーズに行うことができます。
ウェブ解析士の認知度があがっており、重要視する企業が増えています。そのため従業員がウェブ解析士の資格を持っていることで、企業の信頼度を上げることができます。また実践的な面でも、例えば営業担当者がウェブのデータを分析したうえで、提案をすることができるのでより説得力を上げることができます。
特にウェブの知識が重要な企業であれば、ウェブ解析士の資格を人事考課の指標として取り入れることができます。実際にすでに取り入れている企業も多くなっています。
企業研修はウェブ解析士協会に連絡をすることで、受講をすることができます。
まとめ
自社のウェブ解析をすることで、アクセス数、訪問者の行動、ユーザーのニーズなどをリアルタイムで把握することができます。また競合他社のウェブから情報を分析することにより、市場の動きや競合他社の動きを把握できマーケティングがしやすくなります。
一般の方でもウェブを使って、情報を調べることができる時代になっています。年配の方もスマートフォンを利用している場合が多く、今後よりウェブに力を入れる必要があります。 そのためウェブから重要なデータを把握するためにも、ウェブ解析の重要性は今後も高まっていきます。ウェブ解析を企業研修として導入する企業が増えており、ウェブ解析士の重要性も高まっています。東京SEOメーカーのWEB解析のサービスGAIQ(googleアナリティクス個人認定資格)保持者によるアクセス解析とサイト改善案もおすすめです。